「叱る」にはポイントがある?

「うちの子は褒めて伸びるタイプなのであまり叱らないで下さい」「厳しいほうがしっかりやるので、もっと叱ってください」よく保護者の方から耳にする言葉です。お子さんのタイプによって違いはありますので、どちらもごもっともなのですが、実は「叱る」ポイントというのがあります。
叱ることが逆効果となるのは、理解ができていない時です。特にそろばんは「数」に対する認識ですから、理解の個人差は大きいものです。すぐに理解できる場合もあれば、何度繰り返してもなかなか理解ができないこともあります。理解ができない、覚えが悪いということに関しては絶対に叱ることはしません。このような場面では、厳しくされるほど委縮してのみ込みが悪くなります。ですから、お子さんの理解に合わせて何度も何度も根気よく教えます。逆に叱らなければならないのは、意欲に欠けていたり、注意散漫な時です。これは、理解できる力はあるのに身が入っていない、一言で言うと怠けているような時です。ワクムスに入会したときからお子さんと1対1で向かい合い指導をしていますし、私たちもプロですからこの違いははっきりと分かります。
練習はいつも楽しい訳ではありません。疲れている時だってあります。疲れを言い訳にすることを容認すれば怠け癖がつきます。かといって、疲労がピークの時にいくら叱っても身体(脳)は限界の時だってあります。どれくらい頑張りがきくかというのも年齢によって全く違ってきます。「同じことをしても小さい子には優しいよね」と生徒から指摘されることもありますが、違いは「出来ないのか」、「出来るのにやらないのか」とういことだけです。叱るポイントは教育において最も重要な要素だと思っています。

Comments are closed.